皆さん、こんにちは。校長の江川です。
この夏、日本中で話題になったイベントといえばパリ・オリンピックでしょう。アスリートが全力で競技に挑む姿勢は、それを見ている私たちに多くの感動を与えてくれました。
その中でも私は、陸上やり投げで見事金メダルを獲得した北口榛花(きたぐちはるか)選手の生き方に感銘を受けました。北口選手は、幼少期はバドミントンと水泳に打ち込み、高校入学時には水泳でインターハイに出場することが目標でした。それで高校陸上部の顧問が北口選手に声をかけたときに、「水泳も続けてよいのなら陸上部にも入る」という条件でやり投げを始めたそうです。その後、北口選手は高校3年時に世界ユース選手権で優勝するまでに成長しました。しかし、大学に進学後、コーチが急きょ辞めてしまったことで、北口選手は窮地に立たされました。そこで、北口選手はインスタグラムを利用して、やり投げの強豪国チェコでの第一人者にメッセージを送り続け、ついに自分のコーチになることを承諾してもらいました。その後、北口選手はチェコで徹底的に練習を行うとともに、難しい言語で有名なチェコ語もマスターして、ついにやり投げで世界一の座に上り詰めたのです。北口選手の金メダル獲得をチェコの人々も心から喜び、オリンピック後にチェコに戻った際には、大歓迎されたそうです。北口選手の並外れた行動力と、それを支える意思の強さを私たちは見習わなければなりません。彼女こそ、自らの力で自分の人生を切り拓いた人物だと言えます。
2学期には、文化祭や運動会、部活の試合や発表など、多くの行事が予定されています。それと同時に学習も進めなければなりません。「しっかり、こつこつ。」の合言葉を忘れずに、皆さんは忙しい日々を送ることになるでしょう。忙しい中でも、皆さんには自分の目標を見極め、北口選手のように「行動」してほしいと思います。2学期が終わる頃、「自分は成長できた」と少しでも感じられるような、充実した時間になることを願っています。
2024年9月2日
中学校長 江川昭夫