皆さん、こんにちは。校長の江川です。
履正社の朝は、早朝テストで始まります。月曜日から土曜日まで毎日朝の15分間、全員で小テスト等を実施するという本校の伝統的な取り組みです。
その内容ですが3年生は5教科で、1,2年生は英単語・数式計算・漢字で、2年生は読書が追加されています。教科関連の早朝テストは出題範囲が示されています。数式計算については小学校の算数の復習から始まり、徐々に中学校の内容に入ります。間違えた問題の反復学習が可能です。「読書」の場合は各自が好きな小説を持参し、集中して読むことができます。学藝コースでは、言語技術の授業で年間3冊の本を分析するため、その本をこの時間に読む場合もあります。
早朝テストの大きな目的は一日の始まりに学校全体が静寂の集中モードになることで、大切な日課だと思います。さらに大切なことは「学習を習慣化」することです。習慣化とは朝起きたら顔を洗い、着替えながら「コーヒーをいれよう」と考えるといったように、無意識に行動や思考を繰り返す状態になることです。いったん習慣化してしまえば、継続して行動することができるのですが、この「習慣化された状態」に至るまでが難しいのです。習慣化には様々なメリットがあります。1つ目のメリットは、目標を実現しやすくなることです。日々の積み重ねが必要な目標は、習慣化することで達成しやすくなります。2つ目のメリットは、面倒なことも継続できるということです。やる必要があるけれど面倒に感じるといった行動でも、いったん習慣化してしまえば継続して行うことができます。3つ目のメリットは、自信がつくということです。1つのことを継続できたことや何かを成し遂げた経験は、自信となるのです。
校訓の「勤労愛好(きんろうあいこう)」から「しっかり、こつこつ。」の精神につながると思います。早朝テストは、教員と生徒が一丸となって学習の習慣化を目指す場です。早朝テストを最大限に活用して、大きく成長してほしいと願っています。
2024年5月14日
中学校長 江川昭夫