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校長ブログ / 中学校

2025.02 UPDATE

「良き仲間をつくろう」

(卒業式に話した内容です。)

 本日、履正社中学校を卒業する38期生99名の皆さん、ご卒業誠におめでとうございます。また、この晴れの日を心待ちにしてこられたご両親をはじめ、ご家族の皆様方には、教職員一同心からお祝いを申し上げますとともに、これまでの厚いご支援に対し、御礼申し上げます。

 卒業生の皆さん、今日の良き日を迎え、中学校3年間の学校生活はあっという間に過ぎ去ったと感じている人が多いのではないかと思います。この間、皆さんは、日々学習や体験を積み重ね、大きく成長しました。

 小学校から数えて9年間の義務教育を終えた今日、皆さんに振り返ってほしいのは、これまでの自らの成長は決して自分自身だけで成しえたものではないということです。人間は「社会的動物」であると言われます。他者とのコミュニケーションや協力関係といった社会性によって、今日の繁栄を達成したのです。皆さんも、先生、同級生、先輩、後輩、そして、家族や親戚など様々な人たちとの出会いや支援があったからこそ、今日の自分があるのです。

 これから、皆さんは、高校、大学、社会人と進むにつれて、今よりもさらに多くの人々と関わることになるでしょう。その際に気に留めてほしいのは、「群れること」と「仲間をつくること」とは全く違うということです。群れているだけの者は、共通の仮の敵をつくることによって一時的に群れるだけで、短期間の人間関係しか築けません。一方、仲間は意見や個性が違っても相手を受け入れ、競い合いながら互いに高め合うことができます。皆さんには、これからの人生において、ただ群れるのではなく、自分の良き仲間つくり、さらには、そのひとりひとりを大切にしてほしいと思います。

 「仲間」ということで話を進めてきましたが、周囲のお世話になった方々という視点に立つ時、校訓の三つの綱領の最後「報本反始(ほうほんはんし)」について語らなければなりません。「報本反始」は自分を見つめ直し、今の自分の根源を支えて頂いた親や祖先、先生やお世話になった人々に感謝して恩に報いるように行動することです。

 在校当時と同様にこれからも、私達教職員にとって、38期生が共にかけがえのない「仲間」であることに変わりはありません。これからも互いに協力し切磋琢磨し合える関係でありたいものです。

 最後に、卒業生の皆さんに心からお祝いを申し上げるとともに、今後の活躍と末永い幸せを祈念して、私からの式辞といたします。

2025年2月22日                      中学校長 江川昭夫

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