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「8月臨時特別号 「履正社剣士・球児に向けて」」

2019.08. UPDATE
 「令和元年度全国高等学校総合体育大会(インターハイ)」の剣道競技が熊本市で8月3日~6日まで開催されます。都道府県代表が集まり覇を競うひのき舞台で、大阪府代表として履正社高等学校男子剣道部が団体戦に臨みます。121校が参加した大阪府大会で見事17年ぶりの優勝。不断の鍛錬が実を結んだといえるでしょう。一方女子も大阪府大会個人戦の決勝が履正社高校生同士。こちらも優勝・準優勝の2人が大阪府代表として出場します。女子剣道部は現在創部5年目で、初年度からほぼ毎年個人戦や団体戦で全国大会出場を果たしており、今や一角の強豪校に成長してきました。
  自由、公正、勇気と責任をもって力強くふみおこなうこと。「履正不畏」の精神で沈着冷静且つ火の玉となり、男女ともに全国制覇を成し遂げることを願っています。

 一方、夏の甲子園大会で親しまれ国民的行事ともいえる、「第101回全国高等学校野球選手権大会」へ履正社高等学校硬式野球部が大阪府代表として出場します。剣道部も硬式野球部も、その背景には先輩やご家族、大会を運営してくださる方々、学園内外の関係者、そして高校剣道や野球を愛する人、数え切れない人々が紡いだ想いやご努力による結果であり、関係各位に深謝申しあげます。
              
 さて、私はいつも高校スポーツには様々なドラマがあり、有名無名な人々の熱い想いでできていると思っています。
そんな想いのひとつを新聞の記事で見かけました。甲子園の曲といえば大会歌「栄冠は君に輝く」ですね。なんとも言えない昂揚感のある曲ですが、あの曲には誕生秘話があることを知りました。作詞したのは故・加賀大介さん。1948年に大会歌の公募があり、加賀さんの詞が選ばれましたが、文筆家だった加賀さんは賞金目当てと思われたくなくて、奥さんの作としていました。そのため、公表するまでの20年間、作詞は加賀大介ではありませんでした。
 また、加賀さんも野球少年だったそうです。しかし16歳のとき試合中のけがが原因で、ひざ下を切断、野球もできなくなるという悲劇にみまわれました。1973年に58歳で亡くなるまで生涯甲子園に観戦に行くことはありませんでしたが、野球を愛し、熱心にラジオ中継を欠かさず聴いて、大会歌が流れると「自分ながらいい歌だ」と言っていたそうです。
 
 石川県能美市出身の加賀さんは、生前、近くの市立浜小学校で野球をする子供たちの姿を楽しそうに眺めていたそうですが、加賀さんが亡くなった翌年の1974年に生まれ、浜小学校で学んだひとりで、第100回大会のレジェンド始球式に登場したのが球界のスーパースター松井秀喜さんです。野球への熱い想いがつないだ不思議な縁なのかもしれません。
 
 『若人よ いざ まなじりは歓呼に応え いさぎよし ほほえむ希望 ああ 栄冠は君に輝く』

 加賀さんのことを知り歌詞を読んで感慨深くなりました。この曲が流れる甲子園球場への出場に向けて、今大会では大阪174校、全国3730校の硬式野球部が挑みました。その中から勝ち抜いて甲子園の土を踏むことができたこと。この喜びと感謝を全身全霊でぶつけて下さい。その姿はみんなをひとつにし、履正社で学んだ日々の1ページとして心に刻まれることでしょう。

 ベンチ入りの選手もスタンドから声援する選手も一丸となり履正社旋風を起こして下さい。優勝して「栄冠は君に輝く」の曲のもと、グラウンドを周回する勇姿が見れることを願っています。
(本稿は2019年8月3日記載)
2019年08月
学校法人履正社 理事長
釜谷 等