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校長ブログ / 高等学校

2024.01 UPDATE

3学期始業式を行いました

 1月9日(火)に、3学期始業式を行いました。私の挨拶は、Zoomを用いて、各教室に映像付きで、配信しました。長文ですが、掲載させていただきます。 

 皆さん、おはようございます。そして、新年明けましておめでとうございます。12月23日の2学期終業式でお話ししてから、まだ2週間ほどしか経っていませんが、その間に、2023年から2024年に、ウサギ年からタツ年に、年が改まりました。短い期間でしたが、皆さんは、どう過ごしましたか。そして何を思いましたか。学校の活動でいえば、補習や講習に参加した人、部活動の練習、試合やコンクールに臨んだ人など、多くの活動をしてくれました。家庭でも、充実した時間を過ごしてくれたことと思います。
 「1年の計は元旦にあり」といいます。平凡な生活の繰り返しにけじめをつけることは、人間の素晴らしい英知だと思います。正月の意義は、新しい年になった機会に気持ちを一新して、その年の決意をし、意欲を充実させることにあります。
 ただ私の年末年始は、ホントに自堕落な生活で、ほとんど家にいて、テレビを見ておりました。この季節は、高校、大学、社会人、プロと多くのスポーツが中継されていましたので、それを楽しみに見ていました。サッカー、バレーボール、駅伝、ラグビー、アメリカンフットボールなど、いろいろな競技が行われていましたが、そこで私が強く感じたのは、「人と人とを繋ぐ」ことの大切さです。駅伝では、もちろん襷ですね。他の競技でも、得点に至るまで、パスを繋ぐということです。そして思ったのは、いかに繋ぐかが大切で、そして大変難しいということです。渡す方は、タイミングを図り、どのようにすれば受け取りやすいかを考え、渡される方は、周りの相手や味方の状況をよく見て、どの位置にポジショニングすればいいか、走り込めばいいか、どのように声を掛ければ、渡しやすく、なおかつ効果的かを考えなければなりません。でもそんなことは、一朝一夕にできるのものではありません。強いチームほど、日々の練習やミーティングなどを積み重ねることで、単に襷やボールだけでなく、相手への思いやりなど、心もしっかり繋がっているなと感じました。
 履正社高校の現在があるのは、皆さんの先輩が、私たちの先輩教職員が、履正社という襷やボールをしっかりと繋ぎ、私たちに渡してくれたからに他なりません。そして、私たちも、先輩から受け継いだこの襷やボールをしっかりと後輩に繋がなければなりません。そのために、この1月から3月までの3ヶ月間をしっかり過ごしてもらいたい。卒業する3年生は、2年生、1年生にしっかりと履正社の襷やパスを渡してもらいたい。2年生、1年生は、それをしっかりと受け取り、やがて入学してくる後輩にも、履正社の素晴らしさを伝えてほしい。そうした絶えることのない繋がりから、履正社高校の未来が生まれてきます。私の年頭の決意は、これまで先輩が繋いでこられた履正社という襷やパスを、確実に、そしてさらによりよいものにして、皆さんとともに、未来に繋げることです。そのためには、まずは、生徒の皆さんや私たち教職員が、心も体も元気で、一人ひとりが、安心してその力を十分に発揮できるよう、努めることだと思っています。
 さて、秋アニメが終わり、冬アニメが始まりました。第1話を見た中で、私の一番のお気に入りは「ダンジョン飯」です。主人公で冒険者のライオスが、ドラゴンに食べられてしまった妹を助けるべく、ダンジョン内の魔物を食料とし、ダンジョンの奥地をめざすお話です。ダンジョンの各階に生息している魔物の生態、習性だけでなく、味や栄養、それを引き出す調理法などがリアルに描かれていて、料理が趣味の私には、とても興味深い漫画です。アニメは、始まったばかりですが、コミックは、完結しています。その中から、コミック第6巻で、元仲間のシュローとダンジョン内で再会し、ふとしたことからけんかになったときのライオスのセリフを紹介しましょう。
 「確かに俺はそこまで腕が立つ方じゃないし、大抵の冒険者より君は強い。でも、これだけははっきり言える。一  日三食しっかり食べて、睡眠をとってる俺達の方がずっと本気だった!」
 攻略を急ぐあまり、食事も睡眠も満足にとらず闇雲にダンジョン深部をめざしていたシュローは、しっかり食事も睡眠もとりながらダンジョンを進んでいたライオスに、負けてしまいます。
私たちも、毎日の受験勉強やクラブの練習に追われ、ついつい食事や睡眠が疎かになりがちですが、そんなときこそ、人間にとって一番基本である食事と睡眠をしっかりとるという当たり前のことが、大切です。
 「凡事徹底」
 これから、受験本番を迎える3年生、自分たちの代になり、新チームとして新たな飛躍をめざすクラブ生、そしてすべての皆さんに、この言葉を贈ります。今の社会は、目に見えるところを飾り立てたり、目に見える短期的な成果ばかりを追い求める風潮がありますが、目に見えないところや目立たないところを磨き上げることは、とても大切なことです。自分のできることをコツコツと継続する、その積み重ねが、大きな成果を生むことにつながります。あせらずに、何気ない当たり前のことをしっかりと行ってください。
 この1年が、生徒の皆さん、そして我々教職員、すべての人にとっていい年であることを期待して、私の挨拶を終わります。みんなで、いい年にしましょう。

 続いて、第50回大阪府アンサンブルコンクールで、金賞を受賞した打楽器三重奏の皆さんを表彰し、3学期始業式を終了しました。

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