今日は、1学期終業式を行いました。放送で、挨拶を行いました。
皆さん、おはようございます。こうしてお話しするのは、6月5日(土)以来ですね。その時は、緊急時対応のために、スマートフォンや携帯電話等を持ってきてもいいよとのお話をしました。あれから、早くも50日が経ちましたが、皆さんは、よくルールやマナーを守ってくれていると思います。でも最近、慣れからか、守られていないケースもわずかながら見られますので、まず初めに、確認させてください。
使用が認められる「緊急時」とは、
・地震や洪水などの天災
・事故や事件
・持病等による体調不良
に遭遇した場合、または「学校側が使用を認めた場合」です。
従って、忘れ物等で保護者に連絡する場合は、ここに定める緊急時にあたりませんから、学校内にある公衆電話を利用してください。
次に、所持・使用する際のルールについて、確認します。
学校内では、必ず電源はOFFです。登校時は、学校の最寄り駅つまり阪急曽根駅か北大阪急行緑地公園駅に到着したときに、電源をOFFにしてください。下校時は、最寄り駅についたときに、初めて電源をONにしても構いません。もちろんOFFのままでも構いません。
それぞれの最寄り駅から学校までの間や、学校内は必ず電源は、OFFの状態でなければなりません。保管場所、例えばロッカー、カバン、ポケットの中などでも電源はOFFです。たとえ電源がOFFでも、手に持って歩いたり、机の上に置いたりするのは、保管ではありませんので、やめてください。最寄り駅から学校までの間や、学校内での休憩時間または授業中に電源が入っていた場合は、指導の対象となりますから、注意してください。なお、登下校時の電車内で動画・音楽視聴など、本来の目的以外での使用が発覚した場合も指導の対象となります。
徒歩や自転車で通学する人は、基本的に電源はOFFのままです。また、スマートウォッチやイヤホン等の所持・使用はできません。
以上が、「スマートフォンの所持及び使用について」の現在のルールです。教室掲示ででも、確認しておいてください。ただ、決してこれが固定のもの、最善のものとは考えていません。今後の皆さんの使用状況によって、緩和すること、より自由度を高めることを考えています。反対に守れない人が増えてくれば、厳しくなったり、極端な場合、再び使用・所持を禁止することもあります。
さて今日で、1学期も終わり、明日から夏休みですね。夏休みは、普段より、時間的・空間的に余裕があります。それを活かして、日頃やりたくてもできなかったことに、果敢にCHALLENGEしてください。併せて、履正社高校生として、ONOFFを切り替えた、節度ある行動をお願いします。
強化クラブで、夏の大会やコンクールに、臨んでいる皆さん、皆さんが日頃の練習の成果を、充分に発揮してくれることを期待しています。男子硬式野球部は、今日の13時20分から、南港中央球場で、四條畷高校と「第103回全国高校野球選手権大阪大会」3回戦を戦いますね。女子硬式野球部は、今日から兵庫県丹波市で始まる「第25回全国高等学校女子硬式野球選手権大会」に2回戦から出場し、7月26日(月)に、岡山学芸館と花咲徳栄の勝者と対戦ですね。吹奏楽部は、7月30日(金)に、豊中市立文化芸術センターで開催される「第60回大阪府吹奏楽コンクール北摂地区大会」に出場します。磨きをかけた美しい演奏を聴かせてください。男子剣道部は、8月9日(月)から石川県金沢市で開催される「第68回全国高等学校剣道大会」に出場します。全国の強豪との熱い戦いを期待しています。他の強化クラブの皆さん、そして進学で自己実現をめざしている皆さんも、この夏にしっかりと鍛えて、実りの秋を迎えてください。さて、私は現在、中学校訪問や外部の入試説明会で、履正社高校のPRを行っています。7月31日(土)から始まる校内でのオープンスクールでは、生徒会の皆さんの力もお借りします。今後の履正社高校がめざすのは、生徒の皆さんに「学びを楽しんでもらう」ことです。そのための一つとして、ICT活用を進めていきます。これは、生徒会の皆さんからの提言でもあります。現在までに、校内のWi-Fi化、Classiやスタディサプリの活用、Zoomによるオンライン授業やHRなどを実施してきました。さらに9月には、全ての教室に、プロジェクターとスクリーンが整備されます。これらを活用して、先生方に提示型の教材や動画などを活用した授業を行ってもらうとともに、皆さんの発表の機会にも活用したいと思います。授業以外でも、例えば、生徒会役員選挙の立会演説会や私の挨拶も、映像付きになるかもしれません。
でもICTは、手段の一つでしかありません。オックスフォード大学で、AI(人工知能)を研究している学者が発表した論文によると、「アメリカの総雇用者の仕事のうち、47%は、10~20年後には、機械によって代わられる。」と予測しています。グーグルのCEOラリー・ペイジも、「20年後、あなたが望もうが、望むまいが、現在の仕事のほとんどが機械によって代行される。」と言っています。ペイジは、さらに「創造性を必要としない仕事は、すべてテクノロジーに代行される。」とも言っています。
それでも、世界は、今までも、そしてこれからも、人間が作っていきます。ICTは、人間を補助するものであっても、人間に替わるものではありません。課題の解決に、ICTなどを活用したとしても、最後に判断し、答えを出すのは、やはり人間です。その際、ポイントとなるのは、この「創造性」だと思います。そして創造性を発揮するには、柔軟な発想が必要です。柔軟な発想を行うには、自ら積極的に学びに向かう姿勢、すなわち「学びを楽しむ」ことが必要です。
最後に、今日もアニメ「3月のライオン」のセリフを紹介しましょう。中学生で将棋のプロ棋士になった、現在高校3年生の桐山零君が主人公です。セリフを紹介する前に、そのときの場面設定を少々。桐山君が、高2のとき、この漫画のヒロイン、現在、同じ高校の1年生、川本ひなたさん、彼女が中学3年生のときに、二人がハンバーガーショップで、アイスシェイクを飲んでいると、偶然、ひなちゃんあこがれの同じ中学校3年生の野球部4番高橋君が入ってきます。高橋君は、桐山5段のことをよく知っていて、こう尋ねます。「自分は、将来、プロの野球選手を、めざしています。地元の東京の高校に行くか、声をかけてもらっている四国の高校に行くか迷っています。桐山さんは、中3のときに、高校に行かずに、しっかりと自分の道を決められた。とても立派だと思います。その桐山さんが、1年遅れて、高校に入学されましたね。それはなぜですか。」それに対し、桐山君は「自分は、将棋に特化した人間です。そんな自分でも、いろんなことから逃げなかったという記憶が欲しかったのだと思う。」と答えます。高橋君は、「その気持ち、とてもよくわかります。自分も、試合の時によく監督から『自分を信じろ!』と言われますが、『でも俺、あのとき、練習サボったからな』という気持ちが少しでもあると、大事な時に自分を信じることができない。そうならないようにということですね。」と二人は、意気投合します。
結果は、どうなるかは、わかりません。もちろん結果も大切ですが、CHALLENGEした、自分を追い込んだ、逃げなかった、最善を尽くした、悔いはない、そのプロセスは、必ず皆さんの力となるはずです。春アニメが終わり、夏アニメが始まりました。このクールの皆さんのお勧めは何ですか。私は「小林さんちのメイドラゴンS(第2期)」と「死神坊ちゃんと黒メイド」が推しです。「私は違う!」という人、同じ趣味を持つ皆さん、また語り合いましょう。
履正社高校の一番のPRは、こうして私の話を聞いてくれている皆さんが、履正社高校で充実した高校生活を送ってくれること、活き活きとした活動を行ってくれること、そして「履正社高校に入ってよかった」と心から思ってくれることです。まだまだ道半ばですが、そのための取組みを進めていきたいと思います。夏休み中、どうかお元気で。では、9月1日(水)の2学期始業式で、お会いしましょう。