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校長ブログ / 高等学校

2024.08 UPDATE

オーストラリアホームステイプログラム(第8日目)

8月7日(水)は、どちらの学校も、無事に交流校での活動を終了しました。最終日ということもあり、何か独特の緊張感のようなものもあり、また慣れてきたがゆえに、少し周りに気になることが出てくるなど、なかなかドラマチックな一日になりました。

高2がメインのEngadine HSは、毎週水曜日がスポーツデイとのことで、現地の生徒たちは体操着で登校。履正社の生徒たちも私服で登校しました。 男女に分かれての活動では、男子はローンボール、女子は卓球とダンスがとても楽しかったようです。 そしてその後はセレモニー。生徒とバディにそれぞれ、Ms.Jones校長から修了証が手渡され、早めのフェアウェルランチを楽しみました。 実は今日誕生日を迎える生徒がいたため、ランチの時に皆で小さなケーキを囲んでお祝いをしました。ホストファミリーでも把握していて、朝からお祝いしていただいたそうです。忘れられない誕生日になりましたね! また、先日色を塗ったブーメランが完成したようで、無事手元に。いいお土産になりました。ブーメランは投げても手元に返ってくることから、「また来てね」というメッセージを込めて贈り物にされることが多いようです。きっとこれは、学校からのメッセージなんでしょうね。

高1がメインのMt Annan HSでは、朝から飛び道具のような授業が目白押しです。特に3時間目のサイエンス。先生が楽しそうに袋から取り出したのは…。そう、生きたヘビやトカゲです。オーストラリアには固有の動植物がいますが、そうは言っても目の前に蛇が出てくると、それはちょっと…。中には体に巻き付けて写真を撮る猛者も現れましたが、もちろん噛みもしなければ毒もないものばかりですから、心配はご無用です。他にも珍しい昆虫や蜘蛛などもたくさん見せていただきましたが、なかなかインパクトのある経験になりました。 そしてこちらもお昼はフェアウェルランチ・セレモニーです。いくつかのスピーチの後で、バディから先日撮ったコアラとバディと一緒の写真とお土産を手渡され、先日自分で切り出して磨いたチョッピングボード(まな板やチーズのお皿として使います)も返されました。 こちらからもサプライズのお返しで、事前に音楽の先生と組んで、バディたちには内緒で仕込んでおいた歌のプレゼントをしました。いきものがかりが歌う「ありがとう」ですが、冒頭の「ありがとう」は、しっかりとバディたちやホストファミリーの皆さんに届いたようでした。 学校に行けば当たり前のように会える関係にようやくなれたのに、こうして会えるのは今日が最後。どちらの学校でも、バディとのお別れを惜しむ抱擁があちこちで交わされ、現地の生徒からも「俺も日本に行きたいよー。先生、交換留学ってやらないんですか?」と先生を困らせる様子も。履正社はいつでもウェルカムですけどね。別れ際にもサヨナラではなく「またな!」と握手して分かれたバディと、またいつか再会したいと話してくれた生徒がたくさんいました。 またバディ以外にも友達がたくさんできたようで、あちこちで話しかけられたり、握手を求められたり、中にはソーセージロールをご馳走になっている生徒もいたり、短い時間の中でも、着実に私たちがここに受け入れられていたことが伝わって来て、とても嬉しい気持ちになりました。引率の私にも生徒たちがたくさん話しかけてくれたり握手を求めてきたりして、またいろんな質問を受け、日本への関心の高さが窺われました。嬉しいことですね。

明日8月8日(木)は早朝に学校に集合し、お別れを惜しむ間もなくバスに乗ります。そして夕方過ぎには1週間ぶりの日本へ。生徒たちは今頃シドニーでの最後の夜を楽しんでいるのか、それとも荷造りと格闘しているのか…。 たったの9日間、と言えばそれはそうかもしれませんが、でも人は3日でも変わることができます。確かにこの9日で劇的に英語が上手くなることはないし、これで国際人を名乗るのもまだちょっと早い気がします。でも、この経験は、きっと次の何かを動かす原動力になるはずだし、そもそも海外に出ることの意義は「異なる価値観の中に身を置いてなお、ブレない軸を自分の中に獲得する」ことにあるはずです。アウェイを経験することで自分の常識や当たり前を離れ、どんな状況でも自分の軸を大切にしながら、それでもその場に溶け込むことのできる力を高め、「自分は誰なのか」を問い続ける姿勢を培えるからです。 引率の立場からは、生徒たちが自覚するしないに関わらず、今回の研修がそういうきっかけになっているように見えます。生徒たちを各ご家庭にお返ししたあと、そんな変化が少しでも見せられたらいいなと思います。

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