「なぜだろう」から
始まるよろこび。
——10年前から続く履正社の「スターウォッチング」は、今や600名を超える地域の参加者を集める、関西最大級の天体観測会と言われています。そもそも、このイベントを始められた動機は何でしょうか。
「私は小学生の頃から星を見続けていますが、やっぱり自分が感動したものというのは、誰か近しい人や大事な人に見せたい。そういう単純なことだったと思います。それともう一つは、世の中には草花のように手助けがなくても見られるものもありますが、天体の世界は、望遠鏡が必要だったり、人工衛星が通る時刻を教えてもらったり、ちょっとした手伝いがあると突然世界が広がるものもある。そういう思いがありました」
——これまで観測会を続けてこられた中で、やりがいを感じたことは?
「参加者の方が感想を書いて下さっています。その中に色々なエピソードがあって、例えば祖父がなくなったばかりで家族の気持ちが沈んでいたけれども、皆で星を観られて久しぶりに笑顔がもどりました、というものがあったり。あるいは車いすで来られた方が、案内を務めた生徒に対して『ありがとう』と言って涙をこぼされたり。サポートする生徒たちにとっては、自分のしたことがわずかでも誰かの役に立っているということを実感する、とても良い機会になっているのではないかと思います」
自分もやってみたい、
と思うような生徒に。
——理科教育を通じて目指すものは?
「一番は、『ん? これはなぜだろう?』と思ってほしいということです。まずそう思わないと、知った後のよろこびはありません。そして実際にちょっとやってみる。『こうじゃないか』と仮説を立てて、『こうなるはずだ』と結論まで想像する。実際に調べてみると意外な事実がわかって嬉しかったり。それがどんどん意欲につながって自分で勉強もしていくと思うんです。そのサイクルを今、身につけてほしいです」
——学藝コース(中高六年一貫)の強みは何ですか?
「3ヵ年と勉強の質は同じですが、高校入試を最優先にしなくてもよい分、時間はかかるけれども、将来の自分の職業観に直結するような、最終的に役に立つものをじっくり学べるところだと思います」
——どんな生徒に入学してほしいですか?
「今は色々知らなくてもいいから、『知りたい』『見たい』『自

■プロフィール
平賀 英児先生
兵庫県生まれ。理科部顧問を務める。2010年から天体観測会「スターウォッチング」の企画運営を担当している