篠ブログ№11 「学びをたのしむ教員たち」―関東視察旅から見えた履正社の未来

篠ブログ№11 「学びをたのしむ教員たち」―関東視察旅から見えた履正社の未来

こんにちは、篠岡です。

夏休みも終盤に入りました。

夏は生徒たちにとって「学びを深める季節」ですが、それは我々教職員にとっても同じです。

私の身辺も少し落ち着いてきたので、今日は1ヵ月ほど寝かせていた宿題に取り組みます。

今号も前号№10同様、少しボリューミーなので、できればPC、タブレットでご覧ください。

📌 今回の「篠ブログ」の要点

3日間で1,500km! 関東の先進校6校を視察した怒涛のレポート

「受験学力」と「探究力」は両立する——先進校で見た熱気と仕掛け

・履正社の強み「言語技術」こそが、自律的な学びを動かす “OS” になる

■ 関東視察旅―学びの報告

早いもので、あれからもう1ヵ月が経ちました。

去る7月15日~17日の2泊3日、関東の特色ある教育推進校6校を視察してきました。

企画立案は本校の屋台骨「学術基盤センター(履正社の教育改革・実践を横断的に推進する組織)」

私(国語・言技)をはじめ、中本教頭(理科)、田代センター長(英語)、増田副センター長(数学・言技)、高見社会科主任、釜谷法人企画局長の計6名で伺いました。

訪問先は東京・神奈川・栃木・茨城の各所です。

先方のご都合もあり、こちらに都合よく“一筆書き”移動というわけにもいかず、行ったり来たりしながらの訪問となりました。

後で計算してみたら総移動距離は3日で約1,500km!ちょうど本州を縦断(青森~山口)したくらいの距離です。

猛暑とゲリラ豪雨、そして東京の満員電車に揉まれての移動は、私の老体に深刻なダメージを及ぼしました(笑)。

さて、前置きはこれくらいにして。

〈RISEI VISION 2040〉の具現化を担う「学術基盤センター」が推進する

国際教育

・探究教育

・次世代デジタル(ICT・AI)教育

・図書館教育

4つの重要部門に関し、それぞれ先鋭的に“トガった”取り組みを行う中学・高校さまを厳選して訪問しました。

やはり首都圏。関西ではまだ珍しい先進的な実践が数多くあり、どこを訪れても大きな刺激を受ける旅となりました。

〈 VISION 2040〉のもと、言語技術教育の導入やICT化を進める本校ですが、

「生徒自身が自ら学びを駆動させる仕掛け」をどう構築していくか。

各校の熱気あふれる現場から見えてきたヒントをお伝えします。

現地での学び―「問い」が駆動する教育現場

それでは、訪問した順に…

星の杜中学校・高等学校(栃木県宇都宮市)

特色:「非認知能力」の可視化/PBL

(PBL…生徒が自ら課題を見つけ、解決に向けて主体的に学ぶ学習方法)

学び: テストの点数だけでなく、協働性や粘り強さといった「非認知能力」をルーブリックを用いて評価・育成する体制が整っていました。本校と同様「学びの共同体」を実践されていることからも親和性は高く、今後の教員交流や連携に大きな可能性を感じました。

茗溪学園中学校高等学校(茨城県つくば市)

特色:国際バカロレア(IB) /伝統の「個人研究」

(IB…国際的に通用する教育と大学入学資格を提供する制度)

学び:40年以上続く「個人研究」が、特別行事ではなく「日常の文化」として定着しています。寮生活を備えた大規模なグローバル環境など簡単には真似できない部分もありますが、「探究の深化」「グローバル化」を目指す本校にとって大きな勇気と刺激をもらいました。

逗子開成中学校・高等学校(神奈川県逗子市)

特色: 体験(海洋教育)/手厚い学習追跡

学び: 男子校である特性と相模湾の立地を生かした海洋教育(ヨット制作や遠泳など)による逞しい人間形成と、細やかな進学指導が見事に両立していました。本校の目指す「文武両道」のお手本です。逗子開成さんにとっての強みが「海」なら、履正社の強みはやはり「言語技術」だと再確認しました。

三田国際科学学園中学校・高等学校(東京都世田谷区)

特色: 相互通行型授業 国際イマージョン・先端科学

学び: 一方通行の講義に終始することなく、生徒同士が対話を重ねる授業スタイルを徹底されていました。大学レベルの実験ラボ群にも圧倒されましたが、何より楢島副校長先生の「学歴だけを追うのはナンセンス」という、真に質の高い教育環境を追求する姿勢に深く感銘を受けました。

横浜創英中学校・高等学校(神奈川県横浜市)

特色: 自律型カリキュラム 自己決定権の育成

学び: 定期テストや宿題といった“学校の当たり前”を再設計し、生徒が自走する力を育む改革を行っておられます。何より私自身が本間校長先生から「教育改革を進める校長像」を学んだだけでなく、それぞれの言葉で自校の教育を熱く語られる中堅・若手教員の方々の姿に感動しました。本校の教員集団もこうありたいものです。

かえつ有明中学校・高等学校(東京都江東区)

特色: SEL 生徒同士の対話の空間

(SEL…自己や他者の感情を正しく理解し、主体的に正しい意思決定をするための心と行動のスキルを育む教育プログラム)

学び: まず衝撃的だったのは、生徒さんが我々をエスコート、施設案内や学校の特徴を説明してくれたこと。佐野副校長先生は傍らでニコニコ見守っている。教員が介入せず生徒同士で議論を深める「スパイダーウェブ・ディスカッション」の成果を目の当たりにしました。途中、偶然図書館にいた生徒さんたちも次々合流し、自分たちの学びについて大人顔負けの受け答え。思わず本校生と比べてしまい、いずれこんな姿になってほしいなぁと大きな希望と目標を得ました。

履正社の「進化」と「不変」―これからの学びに向けて

今回の視察を通じて確信したのは、成果を上げているどの学校も「受験に必要な学力」「社会で活躍するための自律・探究力」を二者択一ではなく、一つの体系として高度に融合させているという点です。

本校もICT化や「言語技術」を核としたカリキュラムへと進化を遂げてきました。

仮に今回学んだ先進事例の一つを取り入れたとしても、言語技術があるのとないのとでは、その効果に明確な差が出ると感じました。

本校に言語技術が“学びのOS”として根付いていくことが、今後様々な可能性を広げる鍵になることもあらためて実感しました。

履正社には、これまで積み上げてきた「地道な努力を成果に繋げる伝統(鍛錬千日)」「手厚いサポート体制」という揺るぎない強みがあります。

この土台の上に「言語技術」を据え、今回持ち帰った「自律的な学びの選択」「探究のアプローチ」「対話型授業の拡充」を融合させていくことが肝心だと思っています。

🎯〈RISEI VISION 2040〉“三本柱”

1.知識をスキルへ

2.国語を言語技術へ

3.ティーチングからコーチングへ

現在、この3つを推進する本校の実践が、確かに進むべき方向に進んでいることを確信しました。

来年度、海外での学びに必須な「言語技術」を高1で集中的に鍛え、その後のカナダ留学へと接続する「国際教養コース」を立ち上げることも、まさにその確信を形にするチャレンジの一つです。

あとは突き進むのみ。まさに「履正不畏」です。

(履正不畏…自らが正しいと信じる道を畏れず邁進すること)

「教え込まれる学び」から「自ら掴み取る学び」へ。

本校生が、履正社での学びを経て、その先の未来でも力強く自走し続けられる姿を思い描いて、私たち教職員も「学びをたのしむ」姿勢を忘れず、進化を続けてまいります。

最後に、

お忙しい中視察を快く受け入れ、お相手くださった各校の先生方、そしてかえつ有明の生徒さんたち、

本当にお世話になりました。ありがとうございました。

*前号へのリンク👉篠ブログ№10 【検証】「言語技術」は生徒をどう変えたのか―6貫1期生アンケート分析

*次号へのリンク👉(現在配信前)

◆(外部リンク)👇

星の杜中学校・高等学校

茗溪学園中学校高等学校

逗子開成中学校・高等学校

三田国際科学学園中学校・高等学校

横浜創英中学・高等学校

かえつ有明中・高等学校

デジタル
パンフレット
中学校 説明会 高等学校 説明会 募集要項