昨日来校し、ホストファミリー宅でそれぞれの時間を過ごしたTe Puke High School(テプケ高校)の皆さん。昨日とは打って変わってスッキリと晴れた春の青空の下、今日はスカーレットのスクールカラーの制服を纏い、ホストバディと一緒に登校です。
阪急バスで登校する生徒や、駅から徒歩で登校する生徒に混じり、颯爽と自転車に乗って登校する生徒の姿も。NZではあまり一般的ではない自転車通学は、随分と気に入ったようで、後で集まった時にはみんなに自慢していました。
集合時間には、昨日の夜何があったのかを、興奮気味に口々に話していました。早速道頓堀に連れて行ってもらった生徒や、いきなり人生初の温泉に連れて行かれて、日本文化の洗礼を受けた生徒もいたようです。
1時間目は校内ツアー。テプケ高校は一番高い建物でも2階建ですが、履正社の校舎は4階建。教室の中の黒板や教室内の人数にも、テプケ高校との違いを感じたようです。体育館では剣道場で神棚を見つけ、鋭い質問が飛ぶシーンも。
校内では、生徒たちの自転車がずらりと並ぶ自転車置き場にも興味津々。でも生徒たちが一番興奮したのは自動販売機。中でもNZでは売っていないファンタグレープが日本に来てからの大ブームのようで、それを自販機に見つけて狂喜乱舞していました。


2時間目は日本の学校と日本文化についてのクイズ形式の授業。履正社に来る前に東京で少し時間を過ごしていたので、東京と大阪の様々な違いについても、クイズで学びました。
2時間目が終わると、ホストバディがお迎えに来て、そのままそれぞれのクラスで授業を受講します。始まってすぐに抜き打ちの避難訓練が始まりましたので、生徒たちもバディにサポートされて、クラスの皆さんと一緒に校庭に避難しました。NZも地震大国ですので、この辺りはお手のもの。避難訓練の後、その場で全校生徒に対してテプケ高校との交流についての説明と生徒たちの紹介をし、履正社の生徒たちからは温かい拍手が送られていました。


4時間目の授業をそれぞれの教室で受講したあとは、お待ちかねのお昼の時間です。NZの学校では一般的に2時間目と3時間目の間に「Morning Tea」と呼ばれる長めの休み時間があり、そこで生徒たちは軽食を食べたりします。日本ではそういう風習はないため、テプケ生たちはお昼までの時間がとても長く感じたようです。

お昼も様々。ホストファミリーにお弁当を作ってもらってきている生徒もいれば、バディと一緒に食堂に並んで日替わり定食をゲットする生徒も、焼き立てベーカリーでいい香りのするパンを買っている生徒もいました。お昼はクラスの友達と一緒に机を囲んで食事をした生徒もいて、とても楽しい時間を過ごしたようです。
お昼の後は、履正社の近隣をお散歩します。目的地にしたのは、学校から徒歩で5分ほどの長興寺住吉神社とさらに10分ほど行った先にある、いくつかの古墳です。テプケ高校の皆さんは日本文化に興味を持ち日本語を学んでいる上、履正社での活動を終えた後は京都に行くことになっているため、すぐそばでリアルな日本の歴史を体験するツアーとしました。
長興寺住吉神社では、手水舎の使い方や本殿へのお参りの仕方を学ぶとともに、そもそも神社とお寺は何が違うのか、などについて勉強しました。これで京都のお寺で柏手を打たないで済みますね。境内の静かで清涼な空気を、生徒たちも感じ取ったようでした。
古墳に向かう途中で見つけた滑り台で童心に帰ったり、藤棚に鬼滅の刃を連想したり、ユニクロに興奮してみたり、道路脇に設置された自動販売機をいちいちチェックしてみたり、ただの散歩も発見の宝庫のようで、見ているこっちがいろんなことに気付かされます。最初に小さな円墳を見学した後、少し先にある、鍵穴型をした御獅子塚古墳の横を歩き、そのままその隣にある大塚古墳の上に登りました。




一人の生徒が教えてくれたのですが、長興寺住吉神社で体験した手水舎でのお清めは、マオリ族のお祈りの儀式と、その作法や精神性も含めてよく似ているそうで、誇り高いマオリの血を引く彼は、そのことに強い興味を惹かれたようでした。
古墳の周りでドッジボールをして遊んでいた小学生たちからも「Hello!」と声をかけられたりして、すっかり街の人気者気分を味わいつつ、良いお天気のお散歩は終了です。
学校に戻った後は、バディのいる教室で帰りのホームルームに参加。そのまま一緒に帰宅する生徒、今日は梅田でガンダムを見に行くんだ!と興奮気味にいそいそと帰って行った生徒、早速できた友達に誘われて部活に参加することにした生徒など、思い思いに初日の放課後を過ごしました。
明日2日目は朝から授業に参加。特別講座とちょっとした校外学習を予定しています。明日も充実の1日になりますように。