篠ブログ№9 「ひと夏の経験」のすすめ―中学終業式より
こんにちは、篠岡です。
お久しぶりです。昨夜遅く関東から帰ってきました。
あちらもたいがいでしたが、
大阪も暑っいですね。
「関東視察旅」についてはいずれあらためまして…。

さて、本日一足お先に中学部は終業式。
高校部はもう1週間頑張りましょう。
式での私の講話は後回しにして、
まずは1学期の表彰者の紹介です。
5月に行った全国体力テストでただ一人「体力賞」に輝いた2年A組A・Sさん。
それもそのはず、彼女はテニスで現在大阪ベスト4まで進出、既に近畿大会出場も決めています。
Aさんの今夏の吉報をみんなで応援しましょう。


あらためまして、今日中学生に話した内容を紹介します。
よければ高校生も自分事として読んでみて下さい(案外刺さるよ)。
私は台本を作らない人なので、話した内容を思い出しながら、少し補足しつつ以下に載せます。
(急遽【ミニ】から【ブログ】に昇格させたので、少し長め深めです)

この1ヵ月は「学校」というフィールドから一旦距離を置く期間です。
日々の登下校、教員の目などの縛りが薄らぎます。
「ラッキー。今までの分取り返して羽根を伸ばすぞ!」
「好きなだけ自由に過ごすぞ」
これらも悪くはないですが、
あったものを失うだけの1ヵ月にするのは勿体ないし、
2学期以降にそのツケが自分に降りかかるのは明らかです。
ゆえに、この夏にしかできない次の2つの力を得て
一回り成長して2学期を迎えてほしいのです。

■「セルフマネージメント&セルフジャッジ力を鍛えよう!」
日頃は何かと学校の「マネージメント」に乗っかり、
教員など周りの大人に「ジャッジ」され、「コントロール」され過ごしています。
これが無くなる夏休みは “無法地帯” になってしまいがちですが、
そうなるのは具合が悪いです。
夏休み期間は「その役割をあなたたちに委譲した」
つまり、「主体性を学ぶ場を提供した」と考えてもらいたいのです。
1学期の間、君たちは学校生活を基盤としながらも、
1日の生活、1週間の生活を「自分で設計する習慣」をつけてきました。
それを “24時間×1ヵ月” に拡大したバージョンが夏休みです。
そして、そこに加わるのが「自分で決め、その良し悪しを判断する力」の養成です。
最低限、夏の宿題はありますが、本当はこれだって“0”にしてもよいくらいです。
でも、本当に“0”にしたら多くの人が溺れるだろうから、念のため“浮き輪”を持たせて海に入れた。
これが宿題のイメージですかね。
「セルフマネージメント力」があれば、最後の数日でまとめて……なんてことはなくなるだろうし、
「セルフジャッジ力」があれば、何かの力を借りて体裁だけ整えて……なんてこともなくなるはずです。
この2つの力が伴えば、宿題をしっかり仕上げても、自由に使える時間はまだまだたっぷりあるはずなのです。

■「何か一つのことを深掘りしよう!」
そこで、残った時間をどう使うか?
気のすむまで寝て、起きたら遊びに行って、ゲームしまくって、それにも飽きたら趣味や宿題以外の勉強をして……、
このように次から次へと薄く広く経験するのもありと言えばありです。
でも、できれば「日頃はできない何か一つのことを深く掘り下げること」も経験してほしいのです。
ある日の午後……ふと時間が余った時。
次から次へと暇つぶしのメニューを消化していくのか、
何か一つのことに向き合って過ごすのか、
同じ半日でも、そこから得る経験値の差は、“ひと夏の経験値の総量と質”を大きく分けます。
ここで一つ釘差しです。
「深掘り」とは、一つのことを長時間やれというわけではありません。
日頃気にも留めなかったことに
「なぜだろう?」
「いつからだろう?」
「この先どうなるんだろう?」
「他のところでは?」
自分の『もっと知りたい』という気持ちに素直に従って、メモリーツリーを広げるように、学びを深めていくことなのです。

対象は本当に何でも構いません。
スポーツでも、料理でも、ゲームでも、読書でも、数学でも…。
大事なのは、誰かに与えられたテーマではなく、
自分で選んだテーマであることです。
例えば、今食べたカップ麺。
他人にこの味を伝えるにはどう表現したらよいか?
お湯の待ち時間を変えたら味がどう変わるのか?
他の会社のカップ麺と食べ比べてその違いは何なのか?
…なんてのもOK。
あるいは、
趣味で読んだ本を、今回は1冊丸ごと分析してみよう、とか
その作者の背景を調べてみよう、とか
その作者の他の作品も読んで特徴を比較してみよう、とか
それで最後は自分で短編小説を書いてみよう、とか。

こんな感じで、余白の時間に最低一つは
自分なりの探究的学びに取り組んでもらえれば、この夏は言うことなしです。
「深掘り=探究的学び」は、
夏休みが「ただ過ぎ去った時間」に比べて、自分の中に“痕跡”として強く残る時間になります。
その痕跡は、きっと今後のあなたを支える土台になる学びなのです。

■主体的学びの獲得法とは?
この夏、この2つの力を獲得できれば、それはもう “主体性” の獲得の第一歩です。
「消極的」「受動的」な人は、
まずは “自主性”(他に世話や保護が無くても自分の意志で「積極的」「能動的」に動く)の獲得を。
そして“自主性”のコツをつかんだ人は、
そこに「自分の決断と、その責任」を加えた “主体性” の獲得を目指すのです。
「自ら問いを立て、探究し、一定結論を導く」深掘り過程こそ、“主体的学び”に行きつくのです。
それでは、2学期始業式で、ぜひ皆さんの「ひと夏の経験」を教えてくださいね。

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