中学3年生 小説の分析(丸本)「あのころはフリードリヒがいた」
この授業では旅行でヨーロッパに行ったり、外国人と仕事で付き合うようになったりした時に、センシティブな問題となりえる、第二次世界大戦期のドイツによるユダヤ人の迫害について、その当時のドイツを知る作者の小説「あのころはフリードリヒがいた」を分析する事で、当時の状況について学んでいきます。
小説の主人公はユダヤ人の友人を持つ10代のドイツ人で、小説には彼らが生まれてからの10数年間が社会の情勢の変化とともに描かれています。当時のドイツで何故最悪の差別が起こったのか、その差別の根底にある問題は何かなどを、小説を通して生徒は考えていきます。

(この授業では政治的状況の変化と、物語における主人公達の状況の変化を関連づけて整理しています)
「無知であることの危険性」
授業の始め、第二次大戦期のドイツとユダヤ人の関係について生徒に尋ねると、こんな反応が返ってくる事がよくあります。
「ホロコーストという名前は知っているけど、具体的な内容は知らない。」
「第二次大戦期のユダヤ人がどのように扱われたかを知らない。」
「今もなお世界規模で禁忌とされているナチスの思想を知らない。」
国際化が進む中で、相手の禁忌を知らないと不要な諍いが生まれる事が多々あります。実際に今でもヨーロッパでは本件に関して旅行客の中で逮捕者が出たり、無配慮な行動の結果、海外メディアに問題として取り上げられたりする事があります。
日本でも将来、様々な国の人々と付き合っていく際に「知っている」事で多くの問題を防ぐ事に繋がるでしょう。
日本では起こらなかった事、でも、国際社会で生きていく上で無視して通れない問題に関心を持ち、人権問題や差別問題を真剣に考えられる様になる為に、当時のドイツにどのような人々がいたのかを学び、4回目の授業ではグループで協力してポスターにまとめます。生徒達が作成した作品は本年度の文化祭で展示する予定です。