6カ年特進コース 教員・卒業生インタビュー6カ年特進コース 教員・卒業生インタビュー

Pick up Interview

教員インタビュー

平賀 英児先生

理科教諭

兵庫県生まれ。理科部顧問を務める。2010年から天体観測会「スターウォッチング」の企画運営を担当している

「なぜだろう」から始まるよろこび。

――10年前から続く履正社の「スターウォッチング」は、今や600名を超える地域の参加者を集める、関西最大規模の天体観測会と言われています。そもそも、このイベントを始められた動機は何でしょうか。

「私は小学生のころから星を見続けていますが、やっぱり自分が感動したものは、誰か近しい人や大事な人に見せたい。そういう単純なことだったと思います。それともう一つは、世の中には草花のように手助けがなくても見られるものもありますが、星のように、望遠鏡が必要だったり、人工衛星が通る時刻を教えてもらったり、ちょっとした手伝いがあると突然世界が広がるものもある。そういう思いがありました」

――これまで観測会を続けてこられた中で、やりがいを感じたことは?

「参加者の方が感想を書いて下さっています。その中に色々なエピソードがあって、たとえば祖父がなくなったばかりで家族の気持ちが沈んでいたけれども、皆で星を観られて久しぶりに笑顔がもどりました、というのがあったり。あるいは車いすで来られた方が、案内を務めた生徒に対して『ありがとう』と言って涙をこぼされたり。サポートをする生徒たちにとっては、自分のしたことがわずかでも誰かの役に立っているということを実感する、とても良い機会になっているのではないかと思います」

自分もやってみたい、と思うような生徒に

――理科教育を通じて目指すものは?

「一番は、『ん? これはなぜだろう?』と思ってほしいということです。まずそう思わないと、知った後のよろこびはありません。そして実際にちょっとやってみる。『こうじゃないか』と仮説を立てて、『こうなるはずだ』と結論まで想像する。実際に調べてみると意外な事実がわかって嬉しかったり。それがどんどん意欲につながって、自分で勉強もしていくと思うんです。そのサイクルを今、身につけてほしいです」

――6ヵ年特進コースの強みは何ですか。

「3ヵ年と勉強の質は同じですが、高校入試を最優先にしなくてもよい分、時間はかかるけども、将来の自分の職業観に直結するような、最終的に役に立つものをじっくり学べるところだと思います」

――どんな生徒に入学してほしいですか?

「今は色々知らなくてもいいから、『知りたい』『見たい』『自分もチャンスがあるならやってみたい』と思うような生徒に来てほしい、と思っています」

卒業生インタビュー

木本 奈菜子さん

6カ年特進コース卒業 京都大学 法学部 入学

豊中市立大池小学校卒業

熱い先生たちの気持ちに応えたい。

――京都大学の法学部を志した理由を教えてください。

「父が司法書士で、元々、法曹関係の仕事に漠然とした憧れを抱いていました。仕事に対する父の姿勢を見ていると、責任感が伝わってきます。それだけやりがいのある世界なのかなと思っています」

――受験勉強の思い出を教えてください。

「入試直前に2週間近く、先生方にマンツーマンで対策指導をいただいた日々のことが忘れられません。国語、英語、数学、日本史を毎日2時間ずつ、1日8時間も教えていただいて」

――先生方と一丸となったラストスパート、上手くいきましたか。

「そうですね、最後の授業が終わった日には『一緒に勉強できてよかった』と先生に声をかけていただいたり、手作りのお守りを色々いただいたり……。こんなにも熱く見守ってくださっている先生方の気持ちに応えたい! と前向きになれました」

――木本さんは中学から6年間、履正社に通われましたが、本校に入学しようと思ったきっかけは何でしたか。

「姉が履正社に通っていましたので、その姿を見て、自然と自分も後を追おうと思いました」

――6年間の学校生活を振り返ってみて、最初に頭に浮かぶ光景は何ですか。

「お昼休みにみんなで集まってご飯を食べたり、試験の直前にみんなで予想問題を出し合ったり……教室で過ごした時間の思い出が頭に浮かびます」

色んな世界を、自分の目で見たい。

――先生に言われた言葉で、胸に残っている言葉はありますか?

「たくさんありますが、中でも『出る杭になれ』という言葉が印象深いです。プリントアウトした紙を配られました」

――履正社って、どんなところでしょうか。後輩にメッセージをお願いします。

「先生方が、ものすごく熱心なところです。本当に。やる気があって頑張る生徒のことは絶対に見ていて、絶対にサポートしてくれる。そういう心強い場所でした」

――さてこれから、大学ではどんな生活を送っていきたいですか。

「この仕事に就きたい、という具体的な目標はまだないので、国内・海外を問わず、色んな世界を自分の目で見たいと思っています。そして色んな人に出会い、考え方や物の見方に刺激を受けていきたいです」